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第13回
SNSを利用した患者間コミュニケーション

一昔前ならば、患者の情報源は医師からの説明や書籍などに限られたものだった。患者同士の友の会や自助グループ的なものはあったものの、ごく一部の集まりだったと言えよう。しかし、ネット社会が、患者たちのコミュニケーションにも影響を及ぼしている。自身の病状を日々のブログに書き連ね発信するもの、同じ病気を持つ患者たちが集まったSNS、新しい患者たちのコミュニケーションが生まれている。患者間のSNS活用事例を紹介する。

  • (出典:Flickr

  • 難病患者向けSNS ”Patients Like Me”

    (出典:PatientsLikeMe

    ”Patients Like Me”はアメリカの難病患者向けのSNSだ。いわゆる難病と言われる病気は患者数が少ないこと、データが少ないことなどの理由から患者が得られる情報が非常に乏しい。医師から得られる情報やネットなどから得られる情報を合わせても、そうたいした情報量でないケースが大半だ。病気には患者だからこそ知りえる情報が存在する。自身と同じ病気をしている人と出会い、話を聞くことができたらと考える難病患者は少なくないだろう。そんな患者たちに情報を与えてくれるSNSが”Patients Like Me”だ。最新の治療法・他の患者が使っている薬など同じ病気の患者の情報を手に入れることができる。もちろん、他のSNS同様に患者同士のメッセージのやり取りも可能だ。

  • がん患者からの情報発信

    (出典:I Had Cancer

    現在、がんは早期発見・早期治療により不治の病ではなくなっている。しかし、実際に自分や家族ががんであることを知ってしまったときのショックは計り知れない。今、がん患者たちの情報発信が活発に行われている。芸能人などの闘病体験型ブログなども話題になったが、さまざまな人が自身のがんの経験をブログやSNSで発信しているのだ。


    “I Had Cancer”というアメリカのサイトがある。このサイトは主に自分の戦ったがんについて語り、発信することを目的としている。会員同士がコミュニケーションをとったり、Q&Aを活用したりすることもできる。込み入った話をするサークルというものも存在する。がんになった当事者だからこそ語り合える場所だ。

  • 情報共有、そして相互フォローの場として

    Facebookページなどでも、「癌」や「cancer」などキーワードを入力しただけで患者グループのSNSを見つけることができる。患者たちがSNSを通して病気の経験を話すこと・自身の情報を公開すること、それはもはや珍しいことではない。情報共有の場として、あるいは、発信することにより他者の共感を得ることができる相互フォローの場所として、SNSは患者たちに、新しいコミュニケーションの場を提供しているのだ。

 
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