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製品関連のよくあるご質問と回答

製剤

  • Q
  • 貯法は?

A.

2~8℃、遮光保存

※引用文献:
1)タイロゲン IF:Ⅹ.管理的事項に関する項目「3.貯法・保存条件」を参照

治療

  • Q
  • 効能又は効果は?

A.

分化型甲状腺癌で甲状腺全摘又は準全摘術を施行された患者における、放射性ヨウ素シンチグラフィと血清サイログロブリン(Tg)試験の併用又はTg試験単独による診断の補助。
分化型甲状腺癌で甲状腺全摘又は準全摘術を施行された遠隔転移を認めない患者における残存甲状腺組織の放射性ヨウ素によるアブレーションの補助。

■効能・効果に関連する使用上の注意
本剤は甲状腺全摘又は準全摘術を施行された患者以外の患者には有効性及び安全性は確立していないのでそれらの患者には投与しないこと。

<解説>
承認時迄に実施された臨床試験において、全摘及び準全摘に相当する患者以外は投与対象から除外されており、本剤の使用経験に関するデータはない。従って、全摘又は準全摘術以外の患者では有効性及び安全性が確立していないことから、本項目を設定した。

※引用文献:
1)タイロゲン IF:Ⅴ.治療に関する項目「1.効能又は効果」を参照
  • Q
  • 用法・用量は?

A.

本品1バイアルに日局注射用水1.2mLを加えて溶解し、その1mL(ヒトチロトロピン アルファ(遺伝子組換え)として0.9mg)を臀部筋肉内に24時間間隔で2回投与する。

■用法・用量に関連する使用上の注意
放射性ヨウ素の投与は、本剤最終投与24時間後とする。スキャニングは、放射性ヨウ素投与48時間~72時間後に行う。ただし術後アブレーションの際のスキャニングは、放射線量の減衰を考慮して適切な時期に行うこと。Tg試験を実施する時の血清検体の採取は、本剤最終投与72時間後とする。

※引用文献:
1)タイロゲン IF:Ⅴ.治療に関する項目「2.用法及び用量」を参照

安定性

  • Q
  • 製剤の各種条件下における安定性は?

A.

01

※引用文献:
1)タイロゲン IF:Ⅳ.製剤に関する項目「5.製剤の各種条件下における安定性」を参照
  • Q
  • 溶解後の安定性は?

A.

02

※引用文献:
1)タイロゲン IF:Ⅳ.製剤に関する項目「6.溶解後の安定性」を参照

安全性

  • Q
  • 禁忌内容とその理由は?

A.

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分又は甲状腺刺激ホルモン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
2.妊婦、妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦

<解説>
1.一般に薬剤による過敏症の既往歴がある場合は、再投与により重篤な過敏症状が発現する可能性が考えられる。このため、本剤の成分又は甲状腺刺激ホルモン製剤に対して過敏症の既往歴がある患者では、危険を避けるため、過去に発現した際の症状の程度を問わず、投与すべきではないと考えられる。
2.動物での生殖試験は実施されていない。国内及び海外臨床試験において、妊婦又は授乳中の患者は投与対象から除外されており、本剤の使用経験に関するデータはないため、妊婦への投与に関する安全性は確立していない。また、本剤の母乳中への移行についてのデータもないためこのように記載している。

※引用文献:
1)タイロゲン IF:Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目「2.禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む)」を参照
  • Q
  • 慎重投与内容とその理由は?

A.

慎重投与 (次の患者には慎重に投与すること)

(1)転移癌のある甲状腺癌患者 [腫瘍の増大による局所的な浮腫や出血の可能性がある。(局所的な腫瘍の拡大が患者の生死に関わる場合には、本剤の投与に先立ち、副腎皮質ステロイド剤を前もって投与することを推奨する。)]

<解説>
本剤投与後TSHレベルの上昇により、転移性の甲状腺癌患者では、腫瘍の増大による局所的な浮腫や出血の可能性があるため、本項目を設定した。また、事前の処置についても記載した。

(2)心疾患を有する又は既往歴のある患者、多量の残存甲状腺組織がある患者 [血清中の甲状腺ホルモン濃度が上昇することがある。また、ごく稀に甲状腺機能亢進症や心房細動を発現するとの報告がある。]

<解説>
本剤は血清中の甲状腺ホルモン濃度を一過性ではあるが顕著に上昇させることが知られている。従って、心疾患を有する又は既往歴のある患者、多量の残存甲状腺組織がある患者では注意が必要なことから、本項目を設定した。
海外臨床試験において、心疾患の既往歴を有し、甲状腺全摘術を受けていない77歳男性が、放射性ヨウ素を用いた診断と治療を目的に6日間で計4バイアルの本剤投与を受け、最終投与1日後に心房細動を起こし、2日後に心筋梗塞で死亡したという報告がある。この事象は本剤により誘発された甲状腺機能亢進との関連性が考えられた。

(3)ウシ甲状腺刺激ホルモンの投与を受けたことのある患者 [過敏症状発現の可能性を上昇させるおそれがある。]

<解説>
以前にウシ甲状腺刺激ホルモン*を投与されたことのある患者では、本剤の投与により過敏症状を起こす可能性があるため、本項目を設定した。
*ウシ甲状腺刺激ホルモン:1950年代から、本邦及び欧米において、ウシTSH(bovine TSH)が臨床適用されたが、ヒトTSHとの交叉反応性を有する抗体の産生、全身アレルギー反応などの副作用が相次いで報告されたため、近年ではウシTSHの使用は中止された。

(4)腎機能障害患者 [放射性ヨウ素の服用量は、核医学医師によって注意深く使用すること。透析を必要とする末期腎不全患者では、本剤の排泄が遅くなり、高い血中濃度の延長をもたらす。]

<解説>
腎機能障害のある患者では、全身シンチグラフィのために使用される放射性ヨウ素(131I)の排泄が低下して被爆が問題となることから、放射性ヨウ素の服用量について注意喚起している。また、本剤の薬物動態に及ぼす腎機能の影響については検討されておらず、国内の臨床試験においても、重篤な腎機能障害患者は投与対象から除外されており、本剤の使用経験に関するデータはない。なお、米国の市販後において、3例の末期腎不全患者での有害事象報告があり、1例は甲状腺機能亢進症によると考えられる下痢、1例は頭痛、残りの1例は悪心及び発熱を示した。これらの患者では、本剤の排泄が遅く、高いレベルでTSHの血中濃度が延長された影響が考えられたため、本項目を設定した。

(5)肝機能が低下している患者[投与経験が少なく安全性が確立していない。]

<解説>
本剤の薬物動態に及ぼす肝機能の影響については検討されておらず、国内及び海外の臨床試験においても、重度の肝機能障害患者は投与対象から除外されており、本剤の使用経験に関するデータはない。また、海外の市販後の使用状況からも肝機能障害患者における有害事象の報告はない。従って、安全性が確立していないため、本項目に設定した。

※引用文献:
1)タイロゲン IF:Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目「5.慎重投与内容とその理由」を参照
  • Q
  • 重要な基本的注意とその理由及び処置方法は?

A.

(1)本剤は、甲状腺癌患者の管理に精通した医師の監督下に使用すること。

<解説>
本剤は希少疾病用医薬品であり、甲状腺を全摘又は準全摘術を施行された患者の診断には高い専門性が必要であるため、本項目を設定した。

(2)本剤投与後のTg濃度は、一般に、甲状腺ホルモン投与中止後のTg濃度よりも低く、両処置間でのTg濃度は必ずしも相関しない。

<解説>
本剤投与後のTg濃度は、一般に、現行法(甲状腺ホルモン投与中止)後のTg濃度とは必ずしも相関しないため、本項目を設定した。海外臨床試験における、本剤投与法と甲状腺ホルモン投与中止法のTg濃度の変化を表に示した。

03

04

本剤投与後のTgの測定は、本剤診断期(本剤投与法)ではⅠ群、Ⅱ群ともに本剤最終投与後1、2、3及び7日目と、現行法診断期(甲状腺ホルモン投与中止法)の1日目に行われた。本剤投与後の血清中Tg濃度の推移は、症例によってバラツキはあるものの、Ⅰ群では概ね最終投与後3日目まで上昇し、7日目には減少した。

05

注)本剤の承認された用法・用量は以下のとおりである。
本品1バイアルに日局注射用水1.2mLを加えて溶解し、その1mL(ヒトチロトロピン アルファ(遺伝子組換え)として0.9mg)を臀部筋肉内に24時間間隔で2回投与する。

(3)本剤はたん白質製剤であるため、重篤な過敏症状が発現する可能性は否定できないので、観察を十分に行い、過敏症状等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

<解説>
国内臨床試験では、過敏反応と判定された有害事象は認められなかった。
海外臨床試験において、全身性のアレルギー反応は確認されず、発疹2例(中等度1例、軽度1例)、蕁麻疹2例(中等度1例、軽度1例)が認められ、いずれも因果関係は否定されなかった。また、国内及び海外臨床試験において、抗TSH抗体産生を示した症例は報告されていない。しかし、本剤はたん白質製剤であるため、重篤な過敏症状が発現する可能性は否定できないことから本項目を設定した。

(4)本剤の投与後に、残存甲状腺組織または転移癌の増大が起きることがあり、これにより、腫瘍部位によっては、急性症状を示すことがある。例えば、中枢神経系転移癌患者で、片麻痺、不全片麻痺又は視力喪失が生じた。本剤投与後に、転移部位での喉頭浮腫痛や気管切開を要する呼吸困難も認められている。局所的な腫瘍の拡大が患者の生死に関わる場合には、副腎皮質ステロイド剤を前もって投与することを推奨する。
<解説>
海外臨床試験において、経過観察された中枢神経系転移を有する患者55名中4例(7.3%)に、本剤投与後1~3日の間に急性片麻痺、不全片麻痺もしくは疼痛が発現した。この症状は、脳もしくは脊髄転移部位における局所性浮腫、局所性出血もしくはそのいずれかによるものであった。さらに、それぞれ視神経及び気管周囲野へ転移した患者に対し、本剤投与24時間後に急性視覚消失及び気管切開術を要する喉頭浮腫がそれぞれ発現したとの報告もある。また、本剤投与後12~48時間以内に突発的で急激な痛みを伴って乳頭癌の増大が生じ、呼吸困難、喘鳴、発声障害の症状を伴ったという報告もある。応急処置としては、副腎皮質ステロイド剤投与が行われている。局所的な腫瘍拡大が生命を危険にさらす可能性がある患者に対しては、副腎皮質ステロイド剤を前もって投与することが推奨されている。

※引用文献:
1)タイロゲン IF:Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目「6.重要な基本的注意とその理由及び処置方法」を参照
  • Q
  • 副作用の概要は?

A.

○診断補助
国内臨床試験での承認時までの調査における10例中7例(70.0%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。副作用としては、白血球減少3件3例(30%)、眼瞼浮腫1件1例(10%)、悪心1件1例(10%)、嘔吐1件1例(10%)、食欲減退1件1例(10%)、呼吸困難1件1例(10%)、白血球増加1件1例(10%)、尿中ブドウ糖陽性1件1例(10%)、血中乳酸脱水素酵素増加1件1例(10%)が認められた。
海外臨床試験4試験において419例中96例(22.9%)に副作用が認められた。主な症状として、悪心50件46例(11.0%)、頭痛39件28例(6.7%)、無力症14件13例(3.1%)、めまい10件9例(2.1%)等が認められた。

○アブレーション補助
海外臨床試験2試験において62例中18例(29.0%)に副作用が認められた。主な症状として、悪心9件7例(11.3%)、疲労6件5例(8.1%)、味覚消失4件3例(4.8%)、骨痛3件3例(4.8%)等が認められた。

※引用文献:
1)タイロゲン IF:Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目「8.副作用」を参照

2018年2月作成
GZJP.THYR.18.01.0013