文字サイズ

about TLS

TLS基本情報

腫瘍崩壊症候群(TLS)とは?

腫瘍崩壊症候群(tumor lysis syndrome:TLS) は、腫瘍細胞が急激に崩壊し細胞内の代謝産物である核酸、蛋白、リン、カリウムなどが血中へ大量に放出されることによって引き起こされる代謝異常の総称です。

腫瘍の崩壊により大量の核酸が放出された場合、プリン体の最終代謝産物である尿酸が大量に生成するため高尿酸血症となり、溶解度を超えた尿酸は結晶として析出し、尿細管を閉塞して急性腎不全の原因になります。

高リン血症により、リンがカルシウムと結合し、リン酸カルシウム結晶による腎障害が起こることがあります。

リン酸カルシウム結晶の形成により、カルシウムが消費されて低カルシウム血症となり、高カリウム血症とともに心機能低下や不整脈の原因となります。

TNF-αなどのサイトカイン放出による高サイトカイン血症は、急性腎不全を助長します。

そして、心機能低下と腎障害が、さらに高尿酸血症、高リン血症、高サイトカイン血症を進行させる悪循環がTLSの病態と考えられています。

TLSの病態とリスク評価

腫瘍崩壊症候群(TLS)のマネージメント

腫瘍細胞が治療などによって急速に死滅して起こり、重大な合併症とされる腫瘍崩壊症候群(TLS)。 そのマネージメントについて、「病態とリスク評価」、「予防と治療」の2回にわけて、名古屋医療センター 血液・腫瘍研究部長の永井 宏和 先生に解説していただきます。

TLSの予防と治療

TLSの定義と診断基準

代謝異常(基準値上限を超える)

  • Laboratory TLS(LTLS)
  • 高尿酸血症 高カリウム血症 高リン血症(低カルシウム血症)
  • 化学療法開始の3日前から7日後までに上記2つ以上の代謝異常が出現した状態

合併症

  • Clinical TLS (CTLS)
  • 腎機能低下(血清クレアチニンが基準値上限の1.5倍以上)
  • 不整脈、心停止、痙攣
  • LTLSに加えて上記にうち1つ以上の合併症を認めた場合(緊急の対応が必要となる)

TSLリスク評価する

腫瘍型別TLSリスク評価

  • 固形がん
  • 血液がん(多発性骨髄種/慢性白血病/急性白血病/悪性リンパ腫)

活用ツール集

発表資料から院内の掲示板まで幅広くお使いいただけるイラスト素材集をはじめ業務に役立つコンテンツを、会員限定でご準備いたしました。