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製品関連のよくあるご質問と回答

製剤

  • Q
  • 貯法は?

A.

室温保存

※引用文献:
パナルジン IF:Ⅹ.取扱い上の注意等に関する項目「2.貯法・保存条件」

安全性

  • Q
  • 禁忌とその理由は?

A.

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
1.出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、消化管潰瘍、尿路出血、喀血、硝子体出血等)
 [止血が困難になることが予想される。]
2.重篤な肝障害のある患者[肝障害がさらに悪化するおそれがある。]
3.白血球減少症の患者[本剤の副作用として白血球減少症が報告されているので、より重篤な症状になるおそれがある。]
4.チクロピジン塩酸塩による白血球減少症の既往歴のある患者[再投与により白血球減少症を起こすおそれがあ。]
5.チクロピジン塩酸塩に対し過敏症の既往歴のある患者

【原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)】
肝障害のある者[肝障害が悪化するおそれがある。]

※引用文献:
パナルジン IF: Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目「2.禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む)」
  • Q
  • 飲み忘れた時の対応は?

A.

飲み忘れた場合は、気がついた時にできるだけ早く飲むこと。ただし、次の通常飲む時間が近い場合は、忘れた分は飲まないで1回分を飛ばすこと。絶対に2回分を一度に飲まないこと。

※引用文献:
パナルジン錠・細粒 くすりのしおり
  • Q
  • 副作用は?

A.

副作用発生状況の概要

承認前の調査1,120例中報告された副作用は13.7%(153例)で、主な副作用は食欲不振1.5%(17件)、胃不快感1.5%(17件)等の消化器症状、皮下出血1.1%(12件)等の出血傾向であった。
承認後における使用成績調査(6年間)6,813例中報告された副作用は6.8%(461例)で、主な副作用は鼻出血0.4%(30件)、皮下出血0.4%(27件)等の出血傾向、食欲不振0.3%(22件)、胃不快感0.3%(22件)、嘔気0.3%(22件)等の消化器症状、ALT(GPT)上昇0.4%(28件)、AST(GOT)上昇0.3%(23件)等の肝機能障害であった。また、顆粒球減少は0.1%(9件)、黄疸は0.1%(4件)であった。

※引用文献:
パナルジン IF: Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目「8.副作用」
  • Q
  • 重大な副作用と主な自覚症状は?

A.

重大な副作用(頻度不明注)と初期症状

1)血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(主徴:血小板減少、破砕赤血球の出現を認める溶血性貧血、動揺する精神・神経症状、発熱、腎機能障害)…TTPがあらわれることがある(特に投与開始後2ヵ月以内)ので、観察を十分に行い、TTPの初期症状である倦怠感、食欲不振、紫斑等の出血症状、意識障害等の精神・神経症状等が出現した場合には、ただちに投与を中止し、血液検査(網赤血球、破砕赤血球の同定を含む)を実施し、必要に応じ血漿交換等の適切な処置を行うこと。
<解説>
TTPは、発症は稀であるが経過が急激であり、予後不良であることが多い疾患である。TTPが発現した場合、早期診断および血漿交換等の適切な処置を行えるかどうかが患者の生死を決定する。この点に注意して頂くため、本症の主徴、処置方法等についての詳細な記述を加えた。

2)無顆粒球症(初期症状:発熱、咽頭痛、倦怠感等)…無顆粒球症があらわれることがある(特に投与開始後2ヵ月以内)ので、観察を十分に行い、初期症状が認められた場合には、ただちに投与を中止し、血液検査(血球算定等)および適切な処置を行うこと。
<解説>
無顆粒球症になると感染を防ぐ働きのある顆粒球がほとんどなくなってしまうために感染が起こり易くなる。感染をひきおこした場合、発熱、咽頭痛等の風邪様症状が認められる。このような風邪様症状が発現した場合には、無顆粒球症に随伴する初期症状を疑い、投与を中止し、血液検査を実施し、すみやかに適切な処置を行うことが重要である。

3)重篤な肝障害(劇症肝炎、胆汁うっ滞型肝障害があらわれることがある)(初期症状:悪心・嘔吐、食欲不振、倦怠感、そう痒感、眼球黄染、皮膚の黄染、褐色尿等)…著しいAST(GOT)、ALT(GPT)、ビリルビン、総コレステロールの上昇を伴う肝機能障害があらわれることがある(特に投与開始後2ヵ月以内)ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、肝機能検査を実施し、必要に応じ適切な処置を行うこと。
<解説>
肝障害は発現が遅れ、重篤化すると回復までに長期間要することから、定期的検査や初期症状に注意して早期発見と適切な処置が特に必要である。また劇症肝炎の救命率は近年の治療法の向上により徐々に上昇傾向をたどっているが、2000年時点でも20-30%と低率である。

4)下記の重大な副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
①再生不良性貧血を含む汎血球減少症
②赤芽球癆
③血小板減少症
④出血(脳出血等の頭蓋内出血(初期症状:頭痛、意識障害、片麻痺等)、消化管出血等の重篤な出血)
⑤ 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN) 、皮膚粘膜眼症候群(Stevens‐Johnson症候群)、多形滲出性紅斑、紅皮症(剥脱性皮膚炎)
⑥消化性潰瘍
⑦急性腎障害
⑧間質性肺炎
⑨SLE様症状(発熱、関節痛、胸部痛、胸水貯留、抗核抗体陽性等)

※引用文献:
パナルジン IF: Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目「8.副作用」

特定の背景を有する患者

  • Q
  • 妊婦・授乳婦への投与は?

A.

(1)妊婦または妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[妊娠動物(ラット)による実験で母体に出血傾向が報告されている。]
<解説>
器官形成期投与試験(ラット)において、母動物に腟出血および摘出時の子宮内出血が各1例認められた。出血傾向は妊娠前・妊娠初期および周産期・授乳期の各投与試験では認められていない。
(2)授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。]
<解説>
ラットに14C-チクロピジン塩酸塩を経口投与して体内動態を検討した結果、投与後早期より高い乳汁移行性が認められた。

※引用文献:
パナルジン IF: Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目「10.妊婦、産婦、授乳婦への投与」

治療

  • Q
  • 効能又は効果は?

A.

○血管手術および血液体外循環に伴う血栓・塞栓の治療ならびに血流障害の改善
○慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、疼痛および冷感などの阻血性諸症状の改善
○虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞)に伴う血栓・塞栓の治療
○クモ膜下出血術後の脳血管攣縮に伴う血流障害の改善

※引用文献:
パナルジン IF: Ⅴ.治療に関する項目「1.効能又は効果」
  • Q
  • 用法・用量は?

A.

(1) 用法及び用量
○血管手術および血液体外循環に伴う血栓・塞栓の治療ならびに血流障害の改善には、チクロピジン塩酸塩として、通常成人1日200~300mg(錠:2~3錠または細粒:2~3g)を2~3回に分けて食後に経口投与する。
○慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、疼痛および冷感などの阻血性諸症状の改善には、チクロピジン塩酸塩として、通常成人1日300~600mg(錠:3~6錠または細粒:3~6g)を2~3回に分けて食後に経口投与する。
○虚血性脳血管障害に伴う血栓・塞栓の治療には、チクロピジン塩酸塩として、通常成人1日200~300mg(錠:2~3錠または細粒:2~3g)を2~3回に分けて食後に経口投与する。なお、1日200mg(錠:2錠または細粒:2g)の場合には1回に投与することもできる。
○クモ膜下出血術後の脳血管攣縮に伴う血流障害の改善には、チクロピジン塩酸塩として、通常成人1日300mg(錠:3錠または細粒:3g)を3回に分けて食後に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

(2) 用法及び用量に関連する使用上の注意
1.投与開始後2ヵ月間は、原則として1回2週間分を処方すること。
[本剤による重大な副作用を回避するため、患者を来院させ、定期的な血液検査を実施する必要がある。【警告】の項参照]
2.手術の場合には、出血を増強するおそれがあるので、10~14日前に投与を中止すること。ただし、血小板機能の抑制作用が求められる場合を除く。[【薬効薬理】の項参照]

<解説>
「Ⅷ-4.用法・用量に関連する使用上の注意とその理由」参照

※引用文献:
パナルジン IF: Ⅴ.治療に関する項目「2.用法及び用量」

薬理・薬物動態

  • Q
  • 作用機序は?

A.

1.未変化体は直接血小板に作用せず、体内で生成した活性代謝物が血小板に非可逆的な変化を与える。
2.血小板上にはADPを結合し、凝集反応に関与する受容体が2つある。ひとつがP2Y1受容体であり、血小板の変形に関与しており、もうひとつがP2Y12で血小板を最終的に凝集させる。
3.チクロピジン塩酸塩はADP受容体P2Y12と連動する抑制性蛋白質Giによるアデニレートシクラーゼの活性抑制を阻害し、cAMPを増加させる。さらに、血小板内の遊離Ca2+濃度を抑えることにより、各種血小板凝集因子による凝集反応を抑制する。
4.正常な血液循環の維持に関与する血管壁のプロスタグランジン(PGI2)合成には影響しない。一方アスピリンの血小板凝集抑制作用は血小板プロスタグランジン合成の阻害によるものであり、血管壁にも働きPGI2合成を抑える。

※引用文献:
パナルジン IF: Ⅵ.薬効薬理に関する項目「2.薬理作用」
  • Q
  • 代謝酵素は?

A.

代謝に関与する酵素として、CYP2C9、CYP2C19、CYP3A4がある。

※引用文献:
パナルジン IF: Ⅶ.薬物動態に関する項目「5.代謝」
  • Q
  • 本剤の排泄部位・経路、排泄率は?

A.

健康成人男子において未変化体の尿中排泄は極めて少なく、チクロピジン塩酸塩250mg投与後24時間までの累積で投与量の0.01~0.02%が排泄されたに過ぎない。
代謝物o-クロル馬尿酸は2~4時間に最も多く排泄され、尿中排泄率は投与後24時間までで投与量の4.1mol%であった。なお、チクロピジンN-オキサイドの排泄は極めて少なく、投与後24時間までの排泄率は投与量の0.1mol%以下に過ぎなかった。

※引用文献:
パナルジン IF: Ⅶ.薬物動態に関する項目「6.排泄」
  • Q
  • 食事の影響は?

A.

健康成人(27~37歳)12例にチクロピジン塩酸塩250mgを空腹時、食後および制酸剤併用時に単回経口投与する無作為化クロスオーバー試験の結果、チクロピジン塩酸塩経口投与におけるバイオアベイラビリティは、食後投与で20%増加、制酸剤併用時で20%減少した。

※引用文献:
パナルジン IF: Ⅶ.薬物動態に関する項目「2.薬物速度論的パラメータ」

2018年8月作成
SAJP.TIC.18.08.2181