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アトピー性皮膚炎(Atopic Dermatitis:AD)の薬物治療は、ステロイド外用薬、タクロリムス軟膏、抗ヒスタミン薬及び保湿剤による治療が基本である。しかし、中等症以上の患者さんでは治療に難渋することが少なからずあり、本邦では約10年前からそのような症例に対してシクロスポリンが用いられてきたが、長期使用にはさまざまな課題もあり、新たな治療薬の登場が期待されてきた。
こうした中、2018年1月19日に「既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎」を適応とする初めての生物学的製剤としてデュピクセント®(デュピルマブ[遺伝子組換え])が承認され、薬価収載を経て同年4月23日より臨床使用可能となった。
そこで今回、AD治療のエキスパートとして活躍されている3人の先生方に、デュピクセントの作用機序、有効性と安全性のエビデンスについて紹介いただくとともに、適正使用や新しい治療への期待についてディスカッションしていただいた。
秀 道広先生ご提供
【目的】中等症から重症アトピー性皮膚炎の成人患者を対象に、デュピクセントとステロイド外用薬を併用した場合の長期有効性、長期安全性を評価する
【試験デザイン】国際共同、無作為化、プラセボ対照、並行群間試験
【対象】日本の分類でストロングクラス以上に相当するステロイド外用薬の投与で効果不十分な中等症から重症のアトピー性皮膚炎成人患者740例
【試験方法】最長35日のスクリーニング期間中にアトピー性皮膚炎に対する主な治療を中止し、無作為化までの7日間以上、1日2回の保湿剤の塗布を行った。デュピクセントを初回600mg、以降300mgを2週に1回皮下投与する群(300mg/2週群)、デュピクセントを初回600mg、以降300mgを週に1回皮下投与する群(300mg/週群)、プラセボを週に1回皮下投与する群(プラセボ群)に1:3:3で割り付け、すべての患者に日本の分類でストロングクラスのステロイド外用薬を併用して、52週間治療し、その後12週間追跡した。
【評価項目】主要評価項目:16週時点の①EASI-75達成率(EASIスコアがベースラインから75%以上改善した患者の割合)、IGA≦1達成率(IGAスコアが0又は1かつベースラインから2点以上減少を達成した患者の割合)
主要な副次評価項目:そう痒NRSの日内最大値の週平均(最大値は10)の以下の割合:ベースラインから16週時までの≧4点改善達成率、≧3点改善達成率
【解析計画】主要有効性解析は最大の解析対象集団(FAS)で行い、補助的な解析として治験実施計画書適合集団(PPS)でも行った。対象例数は、主要評価項目のプラセボとの差を十分な検出力で評価できるように設計した。主要評価項目は、無作為化に用いた層別因子(日本/その他の地域、及び疾患の重症度)で調整したCochran-Mantel-Haenszel検定を用いて解析した。本治験を中止した患者、救済治療が行われた患者、16週時にデータ欠測であった患者は、その時点でノンレスポンダーとして扱った。
有効性の副次評価項目の2値変数は主要評価項目と同様の方法で解析した。連続変数の評価項目は主要解析として多重代入(MI)法を用いて共分散分析(ANCOVA)モデルで解析した。救済治療後16週時までの患者の有効性データはまず欠測として取り扱い、次にMI法で補完した。主要な副次評価項目の解析では、serial gatekeeping法を用いて、2用法・用量に対する第一種の過誤を全体として0.05に制御した。各用法・用量内での各検定では、2つの主要評価項目がいずれも両側0.025の有意水準で有意であった場合、副次評価項目を事前に規定した順に階層検定手順に従って検定した。この方法で、直前の項目の解析において0.025の有意水準で統計的に有意であった場合に、次の副次評価項目について検定を行った。
【安全性】副作用(治験薬との因果関係が否定できない有害事象)はプラセボ群で29.2%(92/315例)、300mg/2週群および300mg/週群(国内未承認)を含むデュピクセント群で34.6%(147/425例)に発現した。主な副作用はプラセボ群でAD、注射部位反応等、デュピクセント群で注射部位反応、頭痛等であった。重篤な有害事象はプラセボ群で16例(蕁麻疹1例、AD1例等)、デュピクセント群で14例(AD2例、皮膚有棘細胞癌2例等)に発現した。投与中止に至った有害事象はプラセボ群で25例(AD15例、蕁麻疹1例等)、デュピクセント群で11例(注射部位反応2例、AD1例等)であった。
社内資料:国際共同第Ⅲ相ステロイド外用薬併用療法試験[R668-AD-1224] (承認時評価資料)
本試験はサノフィ株式会社及びRegeneron Pharmaceuticalsの資金提供により実施された。
社内資料:国際共同第Ⅲ相ステロイド外用薬併用療法試験[R668-AD-1224] (承認時評価資料)
本試験はサノフィ株式会社及びRegeneron Pharmaceuticalsの資金提供により実施された。
社内資料:国際共同第Ⅲ相ステロイド外用薬併用療法試験[R668-AD-1224] (承認時評価資料)
本試験はサノフィ株式会社及びRegeneron Pharmaceuticalsの資金提供により実施された。
厚生労働省:抗IL-4受容体αサブユニット抗体製剤に係る最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項について
(保医発0417 第5号 平成30年4月17日)より引用,改変
厚生労働省:抗IL-4受容体αサブユニット抗体製剤に係る最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項について
(保医発0417 第5号 平成30年4月17日)より引用,改変
MAT-JP-2103451-1.0-04/2021
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