大谷道輝先生が、「気づきにくい記載」や「ちょっと変わった相互作用」など、独自の視点から添付文書を解説。読み方の極意を伝えます。
添付文書の改訂情報を素早く知るには?
前回の添付文書講座(「薬食安指示書」、「事務連絡」、「自主改訂」とは?)で、「薬剤師は、必ず最新の添付文書に基づいて、知識と理解を深めておくことが重要です。」とお伝えしましたが、それでは膨大な医療用医薬品添付文書(以下、添付文書)の改訂情報や最新情報は、どのようにして探すといいでしょうか?
更新日:2009/11/16
「薬食安指示書」、「事務連絡」、「自主改訂」とは?
医療用医薬品添付文書(以下、添付文書)は、効能・効果、用法・用量の追加・削除時、再審査・再評価が終了した時、副作用報告が集まった時などに改訂されます。いつどの部分が改訂されたかがわかるように表紙の左上には、その作成あるいは改訂年月が記載されています。この改訂年月は、前回の改訂(例えば「※」印)と今回の改訂(「※※」印)の2回分が表示されることになっており、必要に応じてその理由が併記されています。それではこの添付文書の改訂は、誰がどのように行うのでしょう。
更新日:2009/11/02
添付文書の記載項目を知ろう
調剤業務に従事している薬剤師の皆さんは、医療用医薬品添付文書(以下、添付文書)を読む機会が多いため、内容を熟知していると思っている方も多いことでしょう。でも、中には見落としや、気づいていない内容がまだあると思います。一般的に処方されている投与量でも、添付文書の用法・用量を超えていた場合に事故がおきてしまうと、薬剤師も責任を問われる可能性があります(医師のケースで、「添付文書の遵守義務」について、最高裁が明確な判断を下したことがあります)。このため、薬剤師は、「添付文書の用法・用量」を正しく覚えておくことが重要です。
更新日:2009/10/01


- 東京逓信病院薬剤部 副薬剤部長 薬学博士。1957年、東京生まれ。
城西大学薬学部薬学科卒業、東京大学医学部附属病院薬剤部、東京逓信病院薬剤部勤務を経て現在に至る。東京薬科大学客員准教授、慶應義塾大学薬学部非常勤講師。