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医師が語る 上手な疑義照会

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伝え方次第でお互いの関係が良くなります

長崎市で在宅医療にも取り組む、安中外科・脳神経外科医院 院長 安中正和先生に、処方提案を医師へ行う際のより良い伝え方についてお話いただきました。

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長崎市内には、在宅医療を熱心に取り組む医師が集まって設立したNPO法人「長崎在宅Dr.ネット」があります。会員医師がサポートし合うことで緊急対応などの負担を減らし、患者さんが安心して訪問診療が受けられるようにする仕組みです。さらに、同Dr.ネットの医師たちと一緒に在宅医療を担う、薬剤師の団体である「長崎P-ネット」、訪問看護師や歯科医師、栄養士、ケアマネジャーなどの組織があり、多職種が連携してチーム医療を展開しています。


Dr.ネットの一員として、私も長崎市内80人程度の在宅患者さんを診ています。患者さんの希望や居住地域によって、異なる薬局が在宅訪問薬剤管理指導を担当しており、複数の薬局の薬剤師さんと頻繁にやりとりをしています。

薬剤師さんが処方せんをチェックしてミスを指摘したり、薬に関する提案をしてくれることも少なくありません。薬を専門とする薬剤師さんによるダブルチェックの安心感は大きく、「あの患者さん、今、こんな状態だけど、薬の量はどうすべきだろうか」といった相談をすることもしばしばです。私だけでなく、多くの医師が薬剤師さんを頼りにしていると思います。だからこそ、薬剤師の皆さんには、ぜひ気を付けてほしいことがあります。


先日も医師仲間で話題になったのですが、ある患者さんにレボフロキサシン錠500mg/日を処方したところ、処方せんを受けた薬剤師さんから「先生、レボフロキサシン錠を250mg/日にしてください」と連絡がありました。

レボフロキサシン錠は、腎排泄型の薬で添付文書には、腎機能低下患者では高い血中濃度が持続するので、必要に応じて投与量を減じ、投与間隔をあけて投与することが望ましいと書かれています。

体重が30kgほどしかない高齢患者さんだったので、腎機能を考えて用量を提案してくれるのは、とてもありがたいと思っています。しかし、いきなり「レボフロキサシン錠は250mgにしてください」という言い方には、少し疑問を感じます。

処方権を主張するわけではありませんが、処方を決めるのは医師です。例えば、一包化や粉砕の指示であれば、薬剤師さんが「この患者さんは飲み忘れが多いので、一包化の指示を出してください」といった言い方でも構わないと思います。しかし、こと処方に関しては、よほどのことがない限り、いきなり「こうしてください」という言い方は避けた方がよいでしょう。チーム医療では、互いの専門性を尊重することが大切です。


医師が、腎排泄型の薬であることを見落としている場合もあるでしょう。しかし、分かった上で、この患者さんの場合はこの方が良いのではないかと考えて処方している場合もあります。そんなときに、「通常はこうなので、こうしてもらえませんか」と言われると、「何を根拠に?」と言いたくもなります。

在宅医療に限らず、より良い医療を患者さんに提供するにはコミュニケーションが非常に重要です。薬剤師さんと医師とがより良い関係を作る上では、お互いの情報の伝え方が1つの鍵になると思います。

ワンポイントLESSON
こんな伝え方をしていませんか?

○○さんに処方されている薬は腎排泄型ですので、減量していただけますか。


こう話してみましょう!

○○さんに処方されている薬は腎排泄型で、添付文書上ではクレアチニン・クリアランスが30mL/min未満であれば、常用量の2 分の1に減量するように示されています。◯◯さんは体重が35kgだとおっしゃっています。年齢も80を超えているので、常用量だと少し多いように思いますが、いかがでしょうか。

安中正和 先生
安中外科・脳神経外科医院 院長
1995年久留米大学医学部卒業。聖路加国際病院脳神経外科医員などを経て、2006年より現職。長崎市内で在宅医療に取り組み、癌末期、神経難病、脳卒中後遺症、小児など幅広く訪問診療を実践している。
 

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